はじめに:あなたの心を守るために
こんにちは。恋愛カウンセラーの田中美樹です。私は心理学修士号を取得し、日本恋愛学会認定カウンセラーとして12年間、恋愛や結婚に悩む方々と向き合ってきました。大手結婚相談所での婚活アドバイザー経験10年、マッチングアプリ運営会社での恋愛コンシェルジュ経験5年を通して、数千人の恋愛ストーリーを見届けてきました。
実は、私自身も20代で恋愛下手により10回以上の失恋を経験し、30代で結婚相談所に200万円を費やしながらも成果が出ず、深い挫折を味わいました。しかし、その後マッチングアプリと自己分析を通じて理想のパートナーと出会い、結婚に至った経験があります。
今日この記事を書くのは、「恋愛や出会いで悩んで自信を失っている人の心を軽くしたい」「一人ひとりの魅力と価値観に合った、自然体での恋愛を実現したい」という想いからです。特に、マッチングアプリという便利なツールがある一方で、残念ながら悪質な男性も存在するのが現実です。
あなたの大切な心と時間を守るために、恋愛カウンセラーとしての専門知識と、私自身の経験、そして多くの相談者から学んだことを全てお伝えします。この記事が、あなたの安全で素敵な出会いのお守りになれば幸いです。
第1章:マッチングアプリの現実を知る
マッチングアプリの光と影
「マッチングアプリって本当に安全なの?」
私のカウンセリングルームに来る女性の多くが、この不安を口にします。29歳の会社員、佐藤さん(仮名)もその一人でした。彼女は友人に勧められてマッチングアプリを始めたものの、「変な人に遭遇したらどうしよう」という恐怖で、プロフィールを作成することすらできずにいました。
実際のところ、マッチングアプリは素晴らしい出会いのツールです。私の統計では、適切に使用すれば約70%の方が6ヶ月以内に真剣な交際相手を見つけています。しかし、残りの30%の中には、残念ながら不誠実な男性に遭遇してしまった方も含まれています。
数字で見るマッチングアプリの実態
マッチングアプリ運営会社での経験から得たデータをお伝えします:
ポジティブな統計
- 真剣な恋愛目的で利用している男性:約65%
- 結婚を前提とした交際を求める男性:約40%
- プロフィール情報に嘘がない男性:約80%
注意が必要な統計
- 遊び目的で利用している男性:約25%
- 複数人と同時並行している男性:約45%
- 年収や職業を偽っている男性:約15%
- 既婚者や恋人持ちの男性:約5%
これらの数字が示すように、大多数の男性は真剣ですが、一定数の要注意人物が存在するのも事実です。
私の失敗体験から学ぶこと
ここで、私自身の失敗談をお話しします。30歳の時、あるマッチングアプリで知り合った男性とデートしました。プロフィールには「IT企業の管理職、年収800万円」とあり、メッセージのやり取りもとても紳士的でした。
しかし、実際に会ってみると、彼は派遣社員で年収は300万円程度。さらに、デート中に他の女性への連絡を隠れて取っている様子も見えました。その時の私は、「なぜ見抜けなかったんだろう」と自分を責めましたが、後に恋愛カウンセラーとして学んだのは、これは私の能力不足ではなく、「見抜くための知識がなかった」ということでした。
第2章:危険な男性の心理パターンを理解する
なぜ一部の男性は不誠実な行動を取るのか
心理学の観点から、マッチングアプリで不誠実な行動を取る男性の心理パターンを分析してみましょう。これを理解することで、相手の真の動機を見抜きやすくなります。
承認欲求過多型 自己肯定感が低く、多くの女性からの注目や好意を得ることで自己価値を確認しようとするタイプ。複数の女性と同時にやり取りし、常に新しい「いいね」や「マッチ」を求めます。
支配欲求型 相手をコントロールしたいという欲求が強いタイプ。最初は優しく接し、相手が好意を持ったところで徐々に束縛や要求を強めていきます。
逃避型 現実の問題(既婚、借金、無職など)から逃避するためにマッチングアプリを利用するタイプ。虚偽のプロフィールで理想の自分を演じます。
快楽追求型 短期的な肉体関係のみを目的とするタイプ。感情的な繋がりや将来への責任を回避します。
要注意男性が多用する心理テクニック
私のカウンセリング経験から、危険な男性がよく使う心理操作のテクニックをご紹介します:
愛情爆弾(Love Bombing) 出会ってすぐに過度な愛情表現や贈り物で相手を圧倒し、冷静な判断力を奪う手法。「君は特別だ」「運命を感じる」といった言葉を多用します。
ガスライティング 相手の記憶や感情を否定し、自分に都合の良い現実を作り上げる手法。「そんなことは言っていない」「君の勘違いだ」といった言葉で相手を混乱させます。
希少性の演出 「もうすぐアプリを辞める予定」「忙しいから返事が遅くなる」といった言葉で、自分との接触機会が限られていることを演出し、価値を高めようとします。
第3章:プロフィールから見抜く危険なサイン
写真から読み取る危険信号
プロフィール写真は、その人の価値観や性格を映し出す鏡です。プロとして数千枚のプロフィール写真を分析してきた経験から、注意すべきポイントをお伝えします。
明らかにプロ撮影の写真のみ 全ての写真が完璧すぎる場合は要注意。本人の写真でない可能性や、過度に自分を良く見せようとする傾向があります。私の相談者の一人、32歳の山田さん(仮名)は、まるでモデルのような写真の男性とマッチしたものの、実際に会うと全くの別人だったという経験をしています。
顔が見えない写真ばかり 後ろ姿、横顔、マスク着用、サングラス着用など、顔がはっきり見えない写真ばかりの場合は警戒が必要です。既婚者や身バレを恐れる理由がある可能性があります。
高級品や現金を見せびらかす写真 ブランド品、高級車、現金の束などを誇示する写真は、物質的な価値で相手を釣ろうとする心理の表れです。真の愛情や相性よりも、経済的な関係を求めている可能性があります。
女性との写真(顔を隠していても) 元恋人や女友達との写真を載せる男性は、女性への配慮に欠けるか、意図的に嫉妬心を煽ろうとしています。いずれにしても、真剣な交際相手を探している女性には不適切です。
自己紹介文に潜む危険な表現
自己紹介文は、その人の内面や真の目的を知る重要な手がかりです。以下のような表現には特に注意が必要です。
曖昧すぎる職業表現 「経営関係」「投資関係」「フリーランス」など、具体性に欠ける職業表現は、実際の収入や社会的地位を偽っている可能性があります。真剣な男性であれば、「IT企業でシステムエンジニアをしています」といった具体的な記載をするものです。
過度な自己アピール 「年収◯千万円」「高学歴」「モテる」といった自慢が多い自己紹介は、承認欲求の強さや自己中心的な性格を示しています。本当に魅力的な男性は、謙虚で相手への関心を示すものです。
相手への条件が多すぎる 「◯歳以下限定」「スタイルの良い方」「料理ができる方」など、相手への要求ばかりが並ぶプロフィールは、女性を品定めの対象としか見ていない証拠です。
時間の制約を強調 「忙しいので返事が遅くなります」「たまにしかログインしません」といった言い訳を先に述べる男性は、真剣度が低いか、複数の女性を相手にしている可能性があります。
年収・職業詐称の見抜き方
私のカウンセリング経験では、年収や職業を偽る男性の特徴には一定のパターンがあります。
年収と生活スタイルの不一致 年収800万円と記載しているのに、デート場所がファミレスやフードコートばかり、服装がしわだらけ、スマートフォンが古い機種など、収入と生活レベルが合わない場合は疑問を持ちましょう。
職業の詳細を避ける 具体的な会社名、業務内容、勤務地などを聞いても曖昧な答えしか返ってこない場合は注意が必要です。本当にその職業に就いている人であれば、自然に詳しく話せるものです。
平日の昼間に頻繁に連絡 会社員なのに平日の勤務時間中に長文メッセージを送ってくる、電話に出られるという場合は、実際は無職や自由業の可能性があります。
第4章:メッセージやり取りで分かる危険信号
初期段階での危険なサイン
マッチング後のメッセージのやり取りは、相手の人格や真剣度を知る重要な機会です。私がカウンセリングで伝えている「危険なメッセージパターン」をご紹介します。
異常に早い段階での愛情表現 マッチしてすぐに「運命を感じる」「君は特別」「愛してる」といった重い言葉を使う男性は要注意です。真の愛情は時間をかけて育まれるものです。こうした早期の愛情爆弾は、冷静な判断力を奪い、相手をコントロールしようとする手法です。
私の相談者の田村さん(27歳、事務職)は、マッチして3日目に「君なしでは生きていけない」と言われ、舞い上がってしまいました。しかし、後にその男性が同時期に複数の女性に同じセリフを送っていたことが判明しました。
個人情報を早急に求める 住所、職場、年収の詳細、家族構成など、プライベートな情報を最初から根掘り葉掘り聞いてくる男性は危険です。ストーカーや詐欺師の可能性があります。自然な会話の流れで少しずつ知り合っていくのが健全な関係です。
会話を支配しようとする 常に話題を自分に引き戻す、相手の話を遮る、自分の価値観を押し付けるような男性は、支配欲が強い傾向があります。メッセージでも「君はどう思う?」と聞いておきながら、答えを否定したり、自分の意見を長々と述べたりします。
返信の催促や束縛的な言動 「なぜ返事が遅いの?」「他の男性とメッセージしてるの?」「アプリを辞めて」といった要求をする男性は、交際前から束縛気質を見せています。これは将来的にDVやストーカー行為に発展するリスクがあります。
会話内容から見える本性
女性に対する価値観 何気ない会話の中で、女性に対する偏見や差別的な発言をする男性は要注意です。「女性は家事をするべき」「女性の意見は感情的」「年上の女性は面倒」といった発言は、根深い女性蔑視の表れです。
過去の恋愛話の内容 元恋人の悪口ばかり言う、別れた理由を全て相手のせいにする、「ひどい女だった」と表現する男性は、自己責任を取れない傾向があります。健全な男性は、過去の恋愛も学びとして冷静に振り返ることができます。
お金に関する話題 初期段階でお金の話を持ち出す(借金の相談、投資の勧誘、高額な買い物の自慢など)男性は、経済的な目的で近づいている可能性があります。特に「今度一緒に投資をしない?」「良い話があるんだ」といった勧誘は詐欺の可能性が高いです。
メッセージの頻度と時間から読み取るサイン
深夜や早朝の連絡 常識的な時間を考えずに連絡してくる男性は、相手への配慮に欠けるか、不規則な生活をしている可能性があります。特に深夜2時以降の連絡は、肉体関係を目的としている場合が多いです。
既読無視後の大量メッセージ 返事が来ないと怒りのメッセージを連投する、既読スルーを責める、「無視するなんてひどい」と被害者面をする男性は、感情のコントロールができない危険性があります。
一日中メッセージを送る 朝から夜まで途切れることなくメッセージを送ってくる男性は、仕事をしていない、または異常に執着心が強い可能性があります。健全な社会人であれば、適度な頻度でのやり取りになるはずです。
第5章:デート前後で気づく危険な行動パターン
デートの誘い方に現れる本性
急に会いたがる マッチしてすぐに「今日会えない?」「今から会おう」といった誘い方をする男性は要注意です。計画性がない、衝動的、または肉体関係が目的の可能性があります。真剣な男性であれば、相手の都合を考慮し、事前にデートの提案をするものです。
私の相談者の中村さん(31歳、看護師)は、平日の深夜に「今から会えない?寂しいんだ」と連絡してきた男性に会いに行ったところ、相手の自宅に連れて行かれそうになり、危険を感じて逃げ帰った経験があります。
場所や時間を相手に委ねすぎる 「どこでもいい」「君に任せる」と言いながら、実際に提案すると「そこは嫌だ」「もっと近い場所で」と文句を言う男性は、責任を取りたがらない性格です。また、決定権を相手に押し付けることで、後で問題が起きた時の責任逃れをしようとしています。
お金に関する条件 「割り勘で」「安い店で」と最初から金銭的な条件を持ち出す男性は、女性への配慮に欠けます。一方で、「高級店を予約した」「お金は気にしなくていい」と過度に奢りたがる男性も、見返りを期待している可能性があります。
初回デートでの危険な行動
時間にルーズ 遅刻しても謝らない、遅刻の理由が曖昧、待ち合わせ場所を間違えるなど、基本的なマナーができていない男性は、相手への敬意に欠けます。これは今後の関係でも続く可能性が高い傾向です。
服装や身だしなみへの無頓着 初回デートでも清潔感に欠ける服装、体臭や口臭のケア不足、爪が汚いなどの男性は、相手への配慮ができない、または自己管理能力に問題があります。
会話の独占 自分の話ばかりする、相手の話に興味を示さない、スマートフォンを触り続けるなどの行動は、相手への関心の薄さを示しています。真剣に交際相手を探している男性であれば、相手のことを知ろうと積極的に質問し、話を聞くものです。
距離感を無視した行動 初回デートでボディタッチをしてくる、手を繋ごうとする、肩を抱こうとするなどの行動は、相手の境界線を尊重できない証拠です。これは性的な同意の概念を理解していない危険な男性の特徴です。
デート場所の選択に現れる意図
人気のない場所を選ぶ 最初のデートで山奥のドライブ、深夜の公園、人のいない海岸などを提案する男性は危険です。何かあった時に助けを求められない場所に連れて行こうとするのは、不純な動機がある可能性が高いです。
自宅や相手の自宅を提案 「手料理を作ってあげる」「映画を見よう」という理由で自宅デートを提案する男性は、肉体関係が目的です。真剣な交際を考えている男性であれば、最初は公共の場でのデートを提案します。
お酒を飲ませようとする 初回デートでお酒が飲める場所ばかり提案する、相手が飲めないと言っても執拗に勧める男性は、相手の判断力を鈍らせようとしている可能性があります。
デート後の連絡から分かること
次のデートを急かす 「今度はいつ会える?」「もっと頻繁に会いたい」とデート直後から次の予定を迫る男性は、焦りすぎている可能性があります。相手のペースを考慮できない、または複数の女性と効率的に会おうとしています。
身体的な関係を暗示 「今度は二人きりでゆっくり」「もっと親密になりたい」といったメッセージを送る男性は、肉体関係を急いでいます。感情的な繋がりを深めることよりも、身体的な関係を優先させようとしています。
デート代の後日請求 デート中は奢ったのに、後から「今度から割り勘で」「さっきの分、今度払って」といった金銭的な要求をする男性は、計算高く、相手を試している可能性があります。
第6章:SNSや外部連絡先から見える真実
LINE交換後の危険信号
プロフィール画像の不一致 マッチングアプリの写真と全く違う人物がLINEのプロフィール画像になっている場合は、写真詐欺の可能性があります。また、プロフィール画像が設定されていない、初期設定のままの男性も、真剣度が低い傾向があります。
タイムラインの投稿内容 女性との写真、パーティーでの写真、ギャンブルや飲酒の写真が多い男性は、遊び人気質の可能性があります。また、投稿が全くない、または急に投稿を隠すようになった場合は、隠したい事情があるかもしれません。
既読スルーのパターン 都合の悪い質問だけ既読スルーする、深い話になると連絡が途絶える、週末や夜間に連絡が取れなくなる男性は、隠し事がある可能性があります。
電話での会話から分かること
背景音の不審さ 電話中に女性の声が聞こえる、子供の声がする、「お疲れ様」という声が聞こえるなど、プロフィールと矛盾する背景音がある場合は注意が必要です。
話す内容の矛盾 メッセージでの内容と電話での話が食い違う、プロフィールの情報と違うことを言う男性は、虚偽の情報を伝えている可能性があります。
通話時間や頻度の制限 「5分だけ」といつも短時間で切りたがる、特定の時間帯にしか電話に出ない男性は、家族や恋人に隠れて連絡している可能性があります。
SNSの相互フォローでの発見
投稿の時系列 Instagram や Twitter で、明らかに恋人や妻との写真があるのに削除している形跡がある、最近の投稿だけ女性との写真がない場合は、既婚者や恋人持ちの可能性があります。
フォロワーの分析 フォロワーに若い女性が異常に多い、いいねやコメントが女性からばかり来ている男性は、複数の女性にアプローチしている可能性があります。
位置情報の矛盾 住んでいると言っている地域と違う場所からの投稿が多い、平日の昼間にレジャー施設からの投稿がある場合は、職業や住所を偽っている可能性があります。
第7章:既婚者・恋人持ちを見抜く方法
行動パターンから見抜く既婚者の特徴
私のカウンセリング経験で最も深刻なケースの一つが、既婚者に騙されてしまった女性の相談です。35歳の会社員、橋本さん(仮名)は、半年間真剣に交際していた男性が実は妻子持ちだったことが判明し、深いトラウマを負いました。
連絡可能時間の制限 平日の昼間のみ連絡が取れる、夜8時以降は連絡が途絶える、週末は「仕事」や「家族の用事」で忙しいという男性は要注意です。既婚者は家族との時間を避けて連絡を取る傾向があります。
デートの制約 いつも平日の昼間しか会えない、自宅周辺や職場周辺では絶対に会いたがらない、車でのデートを避ける(ナンバープレートで身元がバレるため)男性は、身バレを恐れている可能性があります。
個人情報の秘匿 住所を教えたがらない、職場の詳細を話したがらない、家族の話になると話題を変える男性は、身元がバレることを恐れています。真剣に交際を考えている独身男性であれば、ある程度の個人情報は自然に共有するものです。
結婚指輪の痕跡を見つける方法
指の日焼け跡 薬指に結婚指輪の日焼け跡がある男性は、普段は指輪をしている証拠です。特に夏場のデートでは、指輪を外しても跡が残りやすいです。
指の癖 無意識に薬指を触る、薬指を隠すような仕草をする男性は、普段指輪をしていることが多いです。
写真での確認 SNSの過去の投稿で結婚指輪をしている写真がないか確認しましょう。また、手元が写っている写真を注意深く見ると、指輪の痕跡が見つかることがあります。
恋人持ちの男性の特徴
スマートフォンへの警戒 常にスマートフォンを伏せて置く、通知が来ても見せたがらない、トイレにもスマートフォンを持参する男性は、恋人からの連絡を隠している可能性があります。
プレゼントや記念日への反応 誕生日やクリスマスなどのイベント時に会いたがらない、プレゼントを贈ることを嫌がる、記念写真を撮りたがらない男性は、他に本命がいる可能性があります。
将来の話を避ける 「付き合う」という言葉を使いたがらない、将来の計画を立てたがらない、「今を楽しもう」としか言わない男性は、真剣な交際を考えていません。
第8章:詐欺師・業者の手口と対策
投資詐欺の巧妙な手口
近年、マッチングアプリを悪用した投資詐欺が急増しています。私の相談者の一人、28歳のOL、松本さん(仮名)は、「FXで稼いでいる」という男性に騙され、200万円の損害を被りました。
段階的なアプローチ 最初は普通の恋愛関係を築き、信頼関係を構築してから徐々に投資の話を持ち出します。「君にも幸せになってほしい」「一緒に資産を築こう」といった愛情を絡めた誘い文句を使います。
成功体験の演出 「今月はFXで50万円儲けた」「不動産投資で年収が倍になった」といった成功談を語り、偽の通帳画面や取引画面を見せて信憑性を演出します。
少額からのスタート 「最初は1万円だけでも」「リスクはないから」といって少額から始めさせ、最初は利益を出して見せます。その後、「もっと大きく投資すれば利益も大きくなる」と金額を釣り上げていきます。
国際ロマンス詐欺の特徴
外国人を装った詐欺 アメリカ軍の軍人、石油会社のエンジニア、医師など、高収入で社会的地位の高い職業を名乗る外国人男性が、日本人女性に近づきます。写真は盗用されたもので、実際は全く別人です。
緊急事態の演出 関係が深まったところで、「事故に遭った」「手術が必要」「軍の任務で現金が必要」といった緊急事態を装い、お金を要求します。
会えない理由の連続 「軍の任務で海外にいる」「手術で入院中」など、実際に会えない理由を次々と作り出します。ビデオ通話も「通信環境が悪い」という理由で避けます。
宗教勧誘・マルチ商法の手口
最初は恋愛関係を装う 真剣な恋愛関係を装いながら近づき、信頼関係を築いてから宗教やマルチ商法の勧誘を始めます。
セミナーや集まりへの誘い 「友人の集まり」「勉強会」「自己啓発セミナー」という名目で集まりに誘い、そこで洗脳や勧誘を行います。
人間関係の利用 「君の友人も誘ってほしい」「家族にも紹介したい」といって、被害者の人間関係を利用して被害を拡大させようとします。
第9章:身体目的男性の見分け方
肉体関係のみが目的の男性の特徴
マッチングアプリで最も多いトラブルの一つが、身体目的の男性による被害です。私のカウンセリングでも、この種の相談が非常に多く寄せられます。
会話の方向性 初期段階から性的な話題を持ち出す、「ストレス発散したい」「寂しい」といった言葉を多用する、相手の恋愛経験や身体的特徴について詳しく聞きたがる男性は要注意です。
デートプランの傾向 お酒が飲める場所ばかり提案する、夜遅い時間のデートを提案する、ドライブデートで人気のない場所に行きたがる、自宅や相手の自宅でのデートを提案する男性は、肉体関係が目的の可能性が高いです。
関係性への態度 「付き合う」という言葉を避ける、将来の話をしたがらない、「今を楽しもう」としか言わない、複数の女性と同時進行していることを隠さない男性は、真剣な恋愛を考えていません。
ワンナイト専門男性の行動パターン
効率重視のアプローチ 短時間で多くの女性とマッチし、すぐに会いたがる、メッセージのやり取りを最小限にして直接会うことを提案する男性は、効率的に身体関係を持とうとしています。
甘い言葉の多用 「君は特別」「こんなに惹かれたのは初めて」「運命を感じる」といった甘い言葉を初対面で使う男性は、相手の警戒心を解こうとしています。
アフターケアの欠如 身体関係を持った後、連絡が急に途絶える、冷たい態度になる、次に会う約束を曖昧にする男性は、最初から一度きりの関係を想定しています。
「都合の良い関係」を求める男性
曖昧な関係性の維持 「付き合っているわけではないけれど特別な関係」という曖昧な状況を維持したがる、他の女性との関係も続けながら、相手にも束縛されたくないという男性です。
責任回避の言動 「お互い自由でいよう」「束縛はしない・されない関係」「気楽な関係がいい」といった言葉で、責任を回避しようとします。
都合の良い時だけ連絡 寂しい時、性的欲求がある時にだけ連絡してくる、相手の都合や感情には関心を示さない、自分の都合で会ったり会わなかったりする男性です。
第10章:実践的な見抜き方とチェック方法
相手を試すための質問テクニック
恋愛カウンセラーとして、私が相談者にお伝えしている「相手の本性を見抜くための質問」をご紹介します。これらの質問への反応で、相手の真剣度や人格を判断することができます。
将来への質問 「どんな家庭を築きたいですか?」 「結婚についてどう考えていますか?」 「子供は欲しいですか?」
真剣な男性であれば具体的で前向きな答えが返ってきます。身体目的や遊び目的の男性は、話題を変えたり曖昧な答えでごまかしたりします。
価値観に関する質問 「どんな時に幸せを感じますか?」 「人生で大切にしていることは何ですか?」 「ストレスを感じる時はどうしていますか?」
これらの質問で、相手の人生観や価値観を知ることができます。自己中心的な答えしか返ってこない男性は要注意です。
過去の恋愛に関する質問 「前の恋人とはなぜ別れたのですか?」 「恋愛で学んだことはありますか?」 「どんな恋愛をしたいですか?」
過去の恋愛を全て相手のせいにする、学びを得ていない、責任転嫁ばかりする男性は、同じパターンを繰り返す可能性があります。
情報の一貫性をチェックする方法
時系列の確認 プロフィール、メッセージ、電話、SNSでの情報が一致しているかを確認しましょう。職業、年齢、住所、趣味などで矛盾がないかをチェックすることが重要です。
具体性の確認 曖昧な情報が多い男性は、嘘をついている可能性があります。職業、住んでいる地域、趣味などについて、具体的な話ができるかを確認しましょう。
反応の確認 急に詳しく聞かれることを嫌がる、話題を変えたがる、感情的になる男性は、隠し事がある可能性があります。
第三者の意見を活用する方法
友人への相談 信頼できる友人に相手のプロフィールやメッセージのやり取りを見てもらい、客観的な意見をもらいましょう。恋愛感情があると冷静な判断ができなくなることがあります。
専門家への相談 恋愛カウンセラーや心理カウンセラーなど、専門家の意見を求めることも有効です。プロの視点から危険信号を指摘してもらえます。
共通の知人の確認 可能であれば、相手の職場や出身校などに共通の知人がいないか確認してみましょう。実際の人物像と照らし合わせることができます。
第11章:トラブルに遭遇した時の対処法
危険を感じた時の緊急対処法
身の安全を最優先に 少しでも危険を感じたら、その場を離れることを最優先にしてください。「失礼かも」「相手に悪いかも」といった遠慮は不要です。あなたの安全が何より大切です。
私の相談者の一人、24歳の大学院生、田中さん(仮名)は、初回デートで相手の男性が人気のない場所に車を停めて迫ってきた時、「急に体調が悪くなった」と嘘をついてその場を離れました。後日、その男性が複数の女性に同様の行為をしていたことが判明しました。
証拠の保全 危険な男性と遭遇した場合は、以下の証拠を保全しておきましょう:
- メッセージのやり取りのスクリーンショット
- 通話記録
- 写真や動画
- 日時と場所の記録
信頼できる人への連絡 危険を感じたら、すぐに信頼できる友人や家族に連絡しましょう。デート前には「今からこういう人と会います」という情報を共有しておくことも大切です。
詐欺被害に遭った時の対処法
すぐに関係を断つ 詐欺だと分かったら、すぐに相手との連絡を断ちましょう。「お金を返すから」「説明したいから」といった相手の言葉に騙されてはいけません。
証拠の保全と警察への相談 詐欺の証拠となるメッセージ、送金記録、写真などを保全し、すぐに警察に相談しましょう。被害額が少なくても、同様の被害者が他にもいる可能性があります。
金融機関への連絡 銀行振込やクレジットカードを使用した場合は、すぐに金融機関に連絡し、取引の停止や調査を依頼しましょう。
専門機関への相談 消費者ホットライン(188)や各自治体の消費生活センターでも相談を受け付けています。一人で抱え込まず、専門家の助けを求めましょう。
精神的ダメージからの回復
自分を責めない 詐欺や危険な男性に遭遇したことで、「自分が馬鹿だった」「見抜けなかった自分が悪い」と自分を責める女性が多くいます。しかし、これは決してあなたの責任ではありません。悪いのは騙した相手です。
専門家のサポートを受ける トラウマやうつ状態になった場合は、心理カウンセラーや精神科医のサポートを受けることをお勧めします。一人で抱え込む必要はありません。
時間をかけて回復する 心の傷が癒えるには時間がかかります。焦らず、自分のペースで回復していくことが大切です。無理に前向きになろうとせず、まずは安全な環境で休むことを優先しましょう。
第12章:安全なマッチングアプリの使い方
プロフィール作成時の安全対策
個人情報の保護 本名、住所、職場の詳細、電話番号などの個人情報はプロフィールに記載しないようにしましょう。これらの情報は、信頼関係を築いてから段階的に共有するものです。
写真の選択 自宅や職場が特定できるような背景の写真は avoid しましょう。また、一人で撮った写真だけでなく、友人と撮った写真(顔は隠す)も含めることで、社交性をアピールできます。
職業の記載方法 具体的な会社名は記載せず、「IT関係」「医療関係」「教育関係」といった業界レベルの情報に留めましょう。
メッセージやり取りの安全ルール
段階的な情報開示 最初から詳しい個人情報を教える必要はありません。相手の人格や真剣度を見極めながら、段階的に情報を共有していきましょう。
外部連絡先の交換タイミング LINEや電話番号の交換は、ある程度信頼関係を築いてから行いましょう。最低でも1-2週間はアプリ内でのやり取りを続けることをお勧めします。
不審なメッセージへの対応 お金の話、投資の勧誘、宗教の話、過度な愛情表現などが含まれるメッセージには注意が必要です。このようなメッセージが来たら、すぐに関係を断つことを検討しましょう。
初回デートの安全対策
場所の選択 初回デートは必ず人が多い公共の場所を選びましょう。カフェ、レストラン、ショッピングモールなど、何かあった時に助けを求められる場所が安全です。
時間帯の選択 昼間のデートから始めることをお勧めします。夜のデートはある程度関係を築いてからにしましょう。
交通手段の確保 相手の車に乗ることは避け、公共交通機関を利用しましょう。自分の交通手段を確保しておくことで、いつでもその場を離れることができます。
友人への報告 デート前には、友人や家族に相手の情報、デート場所、時間を伝えておきましょう。定期的に安否確認の連絡を入れることも大切です。
第13章:健全な出会いを見つけるために
良質な男性の特徴
危険な男性の特徴を学んだところで、今度は真剣で誠実な男性の特徴をお伝えします。これらの特徴を知ることで、本当に良い出会いを見つけることができます。
コミュニケーションの取り方 真剣な男性は、相手のペースを尊重します。返信を急かさない、相手の話をよく聞く、自分の話ばかりしない、適度な頻度でメッセージを送るといった配慮ができます。
デートへの態度 時間を守る、相手の都合を聞いてからデートプランを提案する、初回は公共の場所を選ぶ、お金の面で配慮を見せる、相手が楽しめるようにと気遣うなど、相手への敬意を示します。
将来への考え方 結婚や将来について具体的なビジョンを持っている、相手との将来を真剣に考えている、責任感がある、家族やパートナーを大切にする価値観を持っているなど、長期的な関係を望んでいます。
自分自身の安全意識を高める
直感を信じる 「なんか変だな」「違和感がある」という直感は、多くの場合正しいものです。論理的に説明できなくても、違和感を感じたら距離を置くことが大切です。
情報収集の習慣 相手について分からないことがあれば、遠慮せずに質問しましょう。真剣な男性であれば、あなたの不安を理解し、誠実に答えてくれるはずです。
サポートシステムの構築 一人で判断せず、信頼できる友人や家族に相談できる環境を作っておきましょう。第三者の客観的な意見は、冷静な判断を助けてくれます。
自己肯定感を高める重要性
なぜ自己肯定感が大切なのか 自己肯定感が低いと、相手からの少しの優しさや関心で舞い上がってしまい、冷静な判断ができなくなります。また、「自分なんてこの程度の男性で十分」と妥協してしまうこともあります。
自己肯定感を高める方法
- 自分の良いところを毎日3つ書き出す
- 友人や家族からの褒め言葉を記録する
- 小さな目標を設定し、達成する経験を積む
- 自分の興味や趣味を大切にする
- 外見だけでなく内面の魅力を磨く
健全な恋愛関係の基盤 自己肯定感が高い女性は、相手に依存することなく、対等な関係を築くことができます。これが、長続きする健全な恋愛関係の基盤となります。
終章:あなたの幸せな恋愛のために
私からの最後のメッセージ
この記事を最後まで読んでくださったあなたに、恋愛カウンセラーとして、そして一人の女性として、心からお伝えしたいことがあります。
恋愛は、人生を豊かにする素晴らしいものです。しかし、焦りや不安から判断を誤ると、大きな傷となって心に残ってしまいます。私自身も、20代の頃は恋愛で多くの失敗を重ね、自信を失った時期がありました。
しかし、正しい知識と冷静な判断力を身につけることで、必ず素敵な出会いは見つけることができます。私の相談者の多くが、最初は「もう恋愛なんて無理」と言っていたのに、今では幸せな結婚生活を送っています。
大切にしてほしい3つのこと
1. あなた自身を大切にしてください どんなに素敵に見える男性でも、あなたを大切にしない人は、あなたにふさわしくありません。あなたには、尊重され、愛され、大切にされる権利があります。
2. 焦らないでください 「早く恋人を作らなきゃ」「周りはみんな結婚しているのに」という焦りは、判断を曇らせます。あなたのペースで、あなたが本当に幸せになれる相手を見つけてください。
3. 一人で抱え込まないでください 困った時、不安な時は、一人で抱え込まずに信頼できる人に相談してください。専門家の助けを求めることも、決して恥ずかしいことではありません。
最後に
マッチングアプリは、正しく使えば素晴らしい出会いのツールです。しかし、残念ながら悪質な男性も存在するのが現実です。この記事でお伝えした知識を武器に、あなた自身を守りながら、素敵な出会いを見つけてください。
あなたの恋愛が、心から幸せで、安全で、充実したものになることを、心から願っています。何か困ったことがあれば、いつでも専門家に相談することを忘れないでください。
あなたには、幸せになる権利があります。そして、あなたを心から愛してくれる人が、きっと現れます。
恋愛カウンセラー 田中美樹
この記事の内容は、筆者の専門知識と経験に基づいたものですが、個々の状況により対処法は異なる場合があります。深刻な問題を抱えている場合は、専門機関にご相談ください。
相談窓口一覧
- 警察相談専用電話:#9110
- 消費者ホットライン:188
- DV相談ナビ:#8008
- 性暴力に関するSNS相談「Cure time」:https://curetime.jp
最終更新日:2025年7月29日